FP&Aキャリア相談⑯ 外資系IT企業に勤めていて自分の立ち位置を確認したい方

FP&Aの仕事をされている方、今後目指したい方からのキャリア相談を無料で受け付けています。strat.jpのホームページの問い合わせ欄からご連絡ください。

今回連絡をいただいた方は、国内で外資系IT企業でFP&Aの仕事をされている方。新卒から10年間同じ会社に勤められている方です。今の仕事に不満はないものの、このままでよいのか、確認したいということで連絡をしてこられました。

お給料が大変よく、仕事もやりがいがある。でもあまりにもビジネスモデルが良く、売上管理をするが、原価をぎちぎち管理するような仕事はない。営業費用の予測と管理はある。大きな問題は起きなくてチャレンジがない。とtてもフラットな組織で、昇進することがほとんどないので刺激もない。本社に行ってもその状況はあまり変わらない。

ただ、外資系IT企業であるため、将来的にレイオフがある可能性もあり、このままずっとこのままいられるという保証がないため、少々不安である。外を見ようと思って転職活動をしてみたが、どこも給与が今の半額から7割程度に下がることが予想され、魅力を感じない。スタートアップ企業で活躍することもいいかもしれないが、特にそのような機会もない。

なんとも贅沢な悩みです。IT/デジタル系の事業でビジネスモデルがよいと、売上を伸ばせば利益は勝手についてくるのですね。製造業ではなかなかないことです。実際、「FP&Aが活躍しやすい事業とはなにか」と聞かれると、「利益がでにくい、投資効果をしっかりみなくてはならない」事業です。例えば、私が以前勤めていて、FP&Aが活躍していた事業は、消費財製造、食品製造、IT機器製造、スーパーマーケット事業、でした。FP&Aが横についていないと意思決定ができないほどです。

私も、以前に外資で転職活動をしていた時には、いろいろな業種を訪問して、CFO/FP&Aの役割を観察しました。例えば医薬品、医療機器事業などでは、戦略策定や製品の計画はほとんど本社で行われ、日本支社でできることは少ない。日本では価格は国が決めているため変えられない。新製品を出すのに5年かかる、というようなことで、日本子会社のCFO/FP&Aの仕事は主には営業人員の経費管理。。。となるようです。ラグジュアリー系でも、原価を吟味して削って、というような活動はないですよね。外資系のソフトウェア販売事業でも、日本子会社では、FP&Aを置かないところがありました。もちろんどんな業種でもFP&Aはいますし、やるべきことはありますが、会社・地域によって違いがあります。

というような話をいろいろしてあげたところ、相談された方には参考になったようです。今の自分の状況が非常に恵まれていることを再認識し、外にアンテナを張りつつ緊張感を持ってみていくものの、簡単に転職はしないことにしたようです。

FP&Aという同じ職種でも業種や環境によって求められることやチャレンジが違うので、いろいろ意見交換ができるとよいですね。このような意見交換をしたい方はご連絡ください。