日本企業の経営管理の進化を支援したい

新卒でP&Gのファイナンス部門に入ってから、平成が終わるまでの30年間、主に経営管理の仕事をしてきました。P&G、日本マクドナルド、レノボ・ジャパン、日本ケロッグ、ウォルマート西友と5社のファイナンス部門に勤めました。どれも世界最大の会社です。世界最大の会社の経営管理に携わってきた経験を生かして、日本企業の経営管理を向上させるお手伝いをしたいと思います。

実はレノボにいたころから、日本企業の業績向上のお手伝いがしたいと考えていました。外資系企業のファイナンス部門は、売上・利益・キャッシュフローの向上に貢献しています。日本企業の経理財務・経営企画も同じようにすれば、日本企業の業績が向上すると考えます。例えば、日本企業の営業利益率は同業の欧米企業と比べて低い状態です。

できれば、日本企業に転職を希望していました。しかし、日本企業で外資出身の女性CFOを求めていることもなく、たとえ、そのような案件があっても給与等条件が合いません。そもそも外資系のCFOの主な仕事は経営管理・経営企画です。経理財務が得意なわけではありません。日本企業ではまず経理財務の経験が問われます。日本企業と外資系企業のファイナンスは職務の性質が違うので、外資系ファイナンス出身者の日本企業への転身は難しいのです。

日本の大企業のCFOになることは難しそうなので、ベンチャーが出資する会社のCFOという選択肢がないかも検討し、ベンチャーキャピタルの方々ともお話しする機会を得ました。しかし、それもうまくマッチしそうではありませんでした。買収される会社は年商数十億、数百億の会社で、経理すらしっかりしていない場合が多いそうです。まずは経理をきちんとして、という要望が先に来て、経営管理の改善はそのあとです。とすると、私が得意とするところではなさそうです。

といろいろ考えていたところでしたが、いくつかご縁があり、この度、コンサルタントとして日本企業の経営企画部、経理財務部の経営管理改善について支援できることになりました。自分で立ち上げた会社では、一部上場大企業の経営企画部の業務支援をさせていただきます。非常勤のコンサルタントとして参画させていただいた会社では、同じく日本企業の経営企画部・経理財務部に対して経営管理・管理会計のコンサルティングをさせていただきます。まさしく私の志をそのまま使える仕事に恵まれ、感謝します。

また、青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科後期博士課程では、同じテーマで論文を書き、学会で発表をさせていただきます。実務を学会で語ります。また、管理会計の研究成果、教科書に書かれていることを実務に活かします。実務と学会をむずびつけることで、お互いに相乗効果が生み出せると思います。