FP&Aキャリア相談⑲20代の公認会計士で、経営コンサルタントの方、次はFP&Aを目指したい

公認会計士試験に合格後、監査法人に勤務し、資格取得後は企業再生を得意とする中堅コンサルティングファームにお勤めの20代の方。

そのコンサルティングファームは、私はよく聞くファームなのですが、その方にとってはあまり有名でないという感覚なので、そこにも少し不安があるようでした。FP&Aに関心があるのですが、今後どのように目指していったらよいかという質問です。質問をいくつか整理してくれたので、お応えしました。筆者のインプットを参考に、ご自分で判断していただく形になります。

①FP&Aになった後その後のキャリアの広がり方について
外資FP&Aですと、通常はCFOを目指します。複数の事業部門や地域を異動しながらポジションを上げていけるといいですね。マーケティング、サプライチェーン、R&Dなどの機能部門を支援することもできます。私が過去に勤めた企業では、FP&Aから、マーケティングや経営者の道に進んだ人も多いです。日本企業のFP&A職についた場合、CFOを目指すのもよいですし、事業で活躍することもできるでしょう。

②公認会計士が持っているスキル・知識をFP&Aに活かせるか
もちろんYesですね。米国ではCPAはたくさんいて、企業で勤める人が多いです。外資のFP&AはCPAかMBAであることがほとんどです。FP&Aの土台は会計・ファイナンス知識ですから、もちろん活かせます。ただ、それは土台であり、そこからは事業を理解し、コミュニケーション・リーダーシップスキルを発揮して事業を動かす能力をつけていく必要があります。

③日本企業で特にFP&Aが進んでいる企業について、その成功要因について
最近日本企業でもFP&A導入を進めるところが多くなってきました。筆者が支援しているところ、ご紹介しているところをご参照ください。例えば、富士通、リクルート、NEC、資生堂、味の素、キリン、丸井グループさんなど。それほど大きくない企業でも、I-NE、Looop、LabBaseなど、新興企業でもFP&A部を作っているところが出てきました。実は、まだFP&Aを導入して数年のところで、成果が出始めたところです。筆者としては、こういう企業に参画して、是非貢献していただきたい。

④FP&Aの第一歩として、どのような企業・ビジネスのFP&Aが良いか
FP&Aはどの業界でもどの企業でも活躍できる専門職です。敢えて言えば、「努力しないと儲からない」企業がよいでしょうかね。利益率が高くリスクが少ない事業では、活躍の場が限定されるかもしれません。例えば筆者が勤務した消費財・食品製造などでは、設備投資、新製品開発投資などの金額が大きく、失敗も多いですから、FP&Aが支援して貢献する場面が多いです。
それから、できれば本社で働くのがいいですね。そのため、日本企業でのFP&A勤務をお勧めします。外資の日本子会社ですと、業務の範囲が限定されます。もちろん日本を出て本社勤務ができれば、外資でもよいでしょう。

この方はコンサルティングファームに勤務してまだ1年ほどなので、しばらくはここで貢献してポジションを上げてから、次を考えることをお勧めしました。今の仕事はFP&Aの役に立ちますからね。急ぐ必要はありません。ただ、いろいろ応募してお話を聞いてみるのはよいと思います。転職は一生履歴書に残りますので慎重に進めていただきたいです。

このように無料でFP&Aキャリア相談をしていますので、筆者のホームページの問い合わせ欄からご連絡ください。
https://strat.jp/