FP&Aキャリア相談⑪ USCPA取得後FP&Aを目指している20代後半男性

noteにFP&Aキャリア相談⑪を追加しました。

FP&Aを目指していらっしゃる方から相談を受け付けています。どなたかわからないようにnoteで公開させていただき、他の方の参考にもしていただいています。

この方は、新卒で大手銀行の法人営業の仕事に就いたそうです。お客様企業の事業拡大・投資の役に立ちたいと思ったのですが、融資をするだけでは、なかなかその資金を使って事業拡大をしていただくところまでは、関わることができなかったそうです。それで、USCPAを取得して、現在は監査法人で監査業務に就いておられます。

このあとFP&Aの仕事に就きたいが、企業の募集では「FP&A経験求む」と書いてあるので、今後どうしたらよいか。会計コンサルに転職を考えています。

お話をお聞きして、現在のお仕事をきちんと続けながらも、もうFP&A職への応募を始めてよいと思います。私が外資系CFOとして若手FP&Aを採用する場合、この方を候補にします。

まず、銀行の法人営業の仕事において、財務諸表を読むことができ、ある程度の経営についての知識があり、中小企業の経営者と融資や事業計画について話をしたことがあるということですから、これはFP&Aの仕事にそのまま役に立ちます。USCPAを取得されている事、現在監査法人で監査に従事していることも、プラスです。ということをお話ししたら、とても喜んでおられました。

FP&A職は、外資系企業では通常ある仕事ですが、昨今は日本支社にFP&A職を置かない企業もあるようです。日本ではモノやサービスを売ることに特化していて、商品やサービスの開発に関わるFP&A業務や業績管理は本社で行っているわけですね。業績管理に必要なレポート作成なども自動化したり、中国などの人件費の低いところで集中して行っているようです。外資系企業の子会社での業務は少なくなる方向です。そのため、外資系企業のFP&A職に応募する際は、今後日本でFP&A職は引き続きあるのか、または、海外で活躍する機会がありそうか、も聞いてみる必要があります。

一方、日本企業ではFP&A組織を設立したり、FP&A職をジョブとして確立するところが増えてきています。日本企業でFP&Aとして活躍することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。日本企業の本社でFP&A職に就くことができれば、とてもよいでしょう。

今後FP&Aを目指している方へのメッセージですが、今まで従事していた仕事は、会計業務であってもそうでなくてもほぼすべてFP&A職の役に立ちます。今後FP&A職に応募するにあたり、今までの仕事と現職がどのようにアピールできるか、考えてみてください。いずれにしろ、「こんなことやりました」「こんなことできます」だけではなく、「このように企業・事業に貢献しました」という貢献をアピールする必要があります。企業は、あなたに貢献してほしいから採用するわけですからね。

今就いている仕事もしっかりがんばってくださいね。