FP&Aキャリア相談⑮ 海外MBA/CPA取得の上FP&Aを目指している方

日本企業で物流管理をされている30代前半の方が、FP&Aに関心があり、海外MBAとCPA取得を計画しているということで、相談がありました。海外MBAを取得し、USCPAに合格してそのあと監査法人で数年経験を積んで、外資系FP&Aに転職できるだろうかという質問です。

まず、外資系企業のFP&Aを募集する側の立場で考えると、MBAとかCPA取得は、基本知識があるという証明に過ぎません。それよりも、今FP&Aの仕事をして成果を出せるかということを見て採用します。MBA・CPA取得の前にどのような仕事をして成果を出していたかを見ます。この方はFP&Aとしては未経験者なので、MBA/CPAを取得しても、FP&Aとして採用される可能性は低いのではないかと思います。

また、FP&AになるのにMBAとCPAを両方とる必要はありません。さらに監査は別の職種ですので、監査経験を積む必要はありません。

もちろん海外MBA留学で得るものはたくさんあるでしょう。関心があれば、なるべく若いうちに行った方がいいです。ただし、今からMBA留学することはキャリアにとってプラスばかりではなく、リスクにもなることを考えておいた方がよいということです。キャリアにブランクができ、費用がかかるからです。

できることならば、今の業務経験を活かして、それにMBAをプラスして、自分のキャリアを磨いていった方がリスクは少ないです。MBAは仕事を辞めずに国内でとることも可能です。USCPAも働きながら日本でとることができます。

私が勤めていた外資系グローバル企業のFP&Aは、20代前半にMBAかCPAを取得してから入社し、30代には課長、部長以上になっている人が多かったです。日本企業では昇進が遅いので、日本人の皆さんは外資の人のようなペースでキャリアを考えておられません。もちろん30代からキャリアチェンジをすることは可能ですが、海外の人たちに比べて遅れをとっているので、それを我慢して挽回する必要があることは知っておいた方がいいかと思います。

このように、どなたかわからない形で、相談内容を書かせていただいています。相談は無料でお受けしています。あくまでも私の私見であり、ご自身のキャリアの決断はご自身でしていただくしかありませんが、参考になれば幸いです。