FP&Aキャリア相談㉙ 外資のFP&Aに転職したが、何でも屋のようで不安

FP&Aキャリアに関心のある方の相談に応じています。キャリアは自分で決めなければなりませんが、参考にしていただければ幸いです。

25歳男性の方で、日本企業に新卒入社したが、自分が入社したい業種のFP&A職があり、外資系企業の小規模な日本支社に転職したそうです。

外資系企業のFP&Aなのですが、事業管理兼何でも屋になっているような気がするそうです。定常業務としては、業績結果の社内共有と本社へのレポート、業績予測のとりまとめ、仕入れ・在庫差異検証、などがあるが、それ以外にも社内業務改革や一部営業の仕事もあり、これでFP&Aのスキルが磨けるのか不安だそうです。貴重な若い時期に、ここでこの業務をしていて大丈夫か、確認したくて連絡していただきました。

確かに外資企業の割には、日本企業の経営企画のような感じです。しかし、業績結果のとりまとめと本社への報告、仕入れ・在庫周りの業務などは、普通にFP&Aの仕事です。

社内の業務改革の仕事については、詳しくお聞きしていると、社内の各部署に聞き込みをし、業務プロセスを整備し、BIツールで見るべき数字を見やすく整えているとのこと。これはFP&Aとして活躍できる絶好の機会です。他部署の方々と話をして、業務プロセスを整理してあげて改善点を指摘したり、そこから損益やキャッシュフローの改善案を議論したり導きだしたりできます。

一部の商品について営業の仕事もあるそうで、それはまあFP&Aではありませんが、よい経験です。

今の仕事でまだまだいくらでもよい経験ができるし、FP&Aとして成果を出せるネタが多い、という話をしました。それで、もやもやが晴れてきたそうです。

25歳ですでに2社目で、業種自体は自分が働きたかった業種だそうです。そこで、事業全体が見渡せるポジションにいるのですから、よいことです。今の仕事で成果を出すように頑張ってみるそうです。

また、本社のFP&Aやほかの国のFP&Aの仕事ぶりや成果を聞いてみることもおすすめしました。今いるところで、得られる機会を最大限有効に生かし、成果を出し、それを自分に蓄積することをお勧めします。転職するのは、それをやりつくした時のことです。