2023年度より、青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科にて非常勤講師をつとめます。

科目は「管理会計事例研究III」になります。

「管理会計事例研究Ⅲ」では、管理会計の手法を利用した企業の経営管理について学ぶ。
米国企業と日本企業の対比、その違いの背景、日本企業の経営管理組織・手法の改革の方向性について、それぞれの企業における実践事例の考察を通じて、理解を深め、実務に活かすことを目的としている。
米国を本社とするグローバル企業と日本企業では、その経営管理組織と機能が大きく違う。米国企業では、CFO(Chief Financial Officer)が経理財務だけでなく、経営企画・事業管理を含む経営管理全体に責任を負う。本社・子会社・事業部門にFP&A (Financial Planning & Analysis)と呼ばれる経営管理・管理会計担当者を置き、全社の経営資源を把握・管理する。一方日本企業ではCFOの管掌範囲は本社の経理財務部門のみである場合が多く、管理会計機能としても、計画や意思決定の場面に関与せず、予算集計と管理・予実分析に限定される。経営管理は主に社長や事業責任者直下の経営企画や事業企画・事業管理部門によって担当される。
近年は、企業価値向上に貢献するグローバル水準のCFO組織を目指して改革を進めている日本企業があり、経営管理・管理会計の専門人材を育成する動きがある。その事例を学び、今後の日本企業の経営管理体制の目指す姿を考察する。
講師は外資系企業で管理会計を担当し、現在は日本企業向けコンサルティングを行う。本学で博士号を取得した研究者である。